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転職や独立、引越しなど、小さなものから大きなものまで、人生にはいくつかの節目となる瞬間があります。そんな大事な局面で「なんとなく」で決めてしまってはいないでしょうか? いつも自分が最大限納得できる道を選べているかと問われると、答えに窮してしまう人もいるかもしれません。
「より多くの人が自分の意思を持って次のステージにいけるよう、お手伝いがしたい」
そう話してくれたのは、THE COACH ICP受講生兼プロフットバッグプレイヤー・石田 太志さんです。石田さんは大学卒業後に大手アパレル企業に就職するものの、フットバッグプレイヤーを目指すため数年後に退職。見事、アジア人で初の世界一位の座に輝いたのち、フットバッグの魅力を日本に伝えるためにメディア出演や講演活動などを行っています。
そんな石田さんですが、2023年にキャリアコンサルタントの資格を取得。プロフットバッグプレイヤーの活動をつづけながら、キャリア支援もおこなう異色のキャリアの持ち主です。
なぜ石田さんは、現役プレイヤーにとどまらずキャリアコンサルタントの仕事をスタートさせたのでしょうか。また、コーチングを学んだことで得た気づきやこれからの夢を聞いてみました。
夢を語るだけでなく、現実的な悩みに寄り添えるようになりたい
——プロフットバッグプレイヤーの仕事をつづけながら、2023年キャリアコンサルタントの資格も取得されました。異色のキャリアと驚かれることも多いかと思います。まずは、キャリアコンサルタントのお仕事をはじめた経緯を教えてください。
講演活動の最後にお客さんと個別に話すなかで、キャリアの相談を受けることが増えてきたんです。「人付き合いが下手だから就活できる自信がない」「やりたいことが見つからない」など、スポーツに限らず皆さん本当にさまざまな悩みを話してくれます。
スポーツ選手の講演というのは、自身の実績や経験を語り、お客さんのモチベーションを高めるような内容が一般的です。しかし、スポーツ選手たちの成功談って、あまり再現性がないし、話を聞きにきてくれた人たちの有益になるのか気になり始めました。
夢を与えるような講演も大事だとは分かりつつ、もっとキャリアの現実的な悩みに寄り添えるようになりたいと思うようになりました。そこで、キャリアコンサルタントの勉強を始めたんです。
——コーチングを学ぼうと思ったのはなぜだったのでしょうか?
キャリアコンサルタントの仕事をしている人たちの中には、同時にコーチングを学んでいる方が多くいらっしゃいます。相手の人生に向き合う仕事ですから、生半可な知識で始めてはいけないと感じていました。自分の中の引き出しを増やすつもりで、THE COACH ICPの受講を決めたんです。
——受講前はコーチングに対してどんな印象を抱いていましたか?
僕は幼い頃からずっとサッカーをやっていたので、「コーチ」と聞くと具体的なアドバイスをしてくれる人だと思っていました。だから、「答えは相手の中にある」というコーチングマインド™を教わったときは、自分が抱いていたイメージと全然違いましたね。
一方で、フットバッグの世界大会に出場しながら、4年間スポーツメンタルコーチングを受けていたことがあります。大会やパフォーマンスの際に最大限力を発揮できるよう、心身を整えるような内容でした。
「世界大会で優勝したときに感じた色はどんな色ですか?」「反対に、負けたときはどんな色でしたか?」など、身体感覚や比喩表現を用いて表現する工程は、THE COACH ICPでの学びに近いところがあったと感じています。
練習セッションで、自分の状態を振り返る指針をもらった
——受講中に印象的だったことはありますか?
受講生同士で練習セッションをおこなった際に、「焦っている状態が好き」という自分の性質に気がつきました。当時は、これまで全然馴染みのなかったキャリアコンサルタントの仕事に挑戦しながら、コーチングの学びもスタートした頃だったので、学ぶことが多すぎてかなり気持ちが焦っていたんですよね。
そんな話をコーチ役の受講生にしていたら「言葉では苦しいと言っているけど、表情はすごく楽しそうですね」とフィードバックをくれました。「いま忙しくて大変なんです」と、すごい笑顔で話していたらしいんです(笑)
たしかに、プロフットバッグプレイヤーを目指すと決めて前職を辞めたときや、まったく英語ができないままカナダに留学に行ったときなど、人生の節々で無茶するような生き方を選んできたことに気づかされました。
焦っている状態に自分を追い込むからこそ、ワクワクするし成長を実感できる。だからいまも、「焦っているくらいがちょうどいい」と思って果敢に挑戦するようにしています。
逆に、一番焦ってモチベーションが高まっているときと比べると「いまはどうだろう?」と、その都度、自分の状態を振り返る指針にもなっています。今後の人生に持ち帰れるようなすごく大事な気づきをもらいましたね。
——受講後にはどんな変化がありましたか?
キャリアコンサルティングの話でいくと、以前よりも相手の気持ちの深い部分に焦点を当てることができるようになった感覚があります。これまでも頷きや相槌、相手の言ったことを繰り返したり要約したり、いわゆる「傾聴のスキル」は学んだことがあったんです。
でも、コーチングマインド™を知ったいま、それらの技術はかなり表面的なものだったように感じています。もちろん相手に気持ちよく話してもらう上ではスキルも役には立ちますが、それ以上に相手の表情や体の動きに着目したり、クライアントと一緒に比喩表現を用いることで、相手の心の声を聴く。もっと深い意味での「傾聴」ができるようになったと感じています。
また、もう一つ変化があったなと思うのが講演活動のときです。コーチングを学んでからはお客さんの空気感みたいなものに意識が向くようになりました。
僕が話すことでお客さんの表情が和らいでいく様子や、パフォーマンス後に会場全体に一体感が生まれているのを感じると、すごくうれしくなるんです。言葉だけではなくて、空気でお客さんとコミュニケーションする感覚ですね。
より多くの人が納得感を持って次のステージに進めるように
——どんな人にTHE COACH ICPの受講をすすめたいですか?
いま自分がいる世界に悶々としてきた人にとっては、コーチングは人生に新しい彩りをもたらしてくれるんじゃないかなと。日々のお仕事に一生懸命取り組んでいると、気づいたら狭い世界しか見えなくなってしまうものだと思います。
キャリアコンサルタントの仕事をはじめた動機にもつながるのですが、いろんな人のキャリアの悩みを聞いていると、なんとなくで意思決定している人が多いように感じるんです。例えば「周りがそう言うから」とか「こっちの方が稼げるから」とか。それらは動機の一つにはなるかもしれないけど、自分の本心と向き合わないまま決断してしまうと、のちのち自分の可能性を狭めてしまうことになると思います。もったいないなと思うんですよね。
僕の場合は「フットバッグの世界チャンピオンになる」と覚悟を決めて前職を退職しました。「フットバッグで食べていけるわけがない」と笑われたりもしましたが、自分でやると決めた以上、大変なことがあってもつづけるしかないんです。
ちゃんと自分で納得して選んだ道だったので、満足度が高いんですよね。より多くの人が自分の意思を持って次のステージにいけるよう、お手伝いができたらうれしいです。
——これから挑戦したいことはありますか?
キャリアコンサルタントの仕事はまだ始めたばかりですが、コーチングという名の大きな武器をいただいたので、自分らしいキャリア支援ができるように修行のつもりでがんばりたいと思っています。
いつかはスポーツ選手のセカンドキャリアの伴走なんかもできたらいいなと。スポーツの世界は、目の前の競技だけに集中して生きてきた人がほとんどです。そのため、他の仕事へのポテンシャルも十分持っているはずなのに「自分はスポーツしかやってこなかったから」と踏み出す勇気を持てない人もいるんですよね。だから、その人が持つ可能性をうまく引き出して、次のステップに繋げられるような支援ができたらいいなと思っています。
あとは、もう一度フットバッグプレイヤーとして世界チャンピオンになることも引き続きの目標です。コーチングを学んでから特に、「どういう状態ならベストパフォーマンスが出せるのか」といった自分自身の感覚を知る術が身についてきたように感じるんです。フットバッグを日本に広めることが僕の使命だと思っているので、まだまだ現役プレイヤーとして活躍していきたいです。
(執筆:佐藤伶)
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